Home > 契約書コラム > 条項を規定する際に注意すべき点について

顧問契約が突然解消される?

○契約期間中でも顧問契約が委託者の自由な判断で解消できる場合があります
 FPの皆様のような資格専門職の方が顧問契約を締結する際、当該契約は、当事者間の高度な信頼関係に基づくものとして、契約書上の期間の定めは、法的拘束力がないものと裁判上みなされる場合があります。
 なぜなら、顧問契約のような継続的契約には、当事者間の強い信頼関係が求められることを前提とし、委任契約における解約自由の原則が適用されるからです。税理士の顧問契約を巡る事例になりますが、期間の定めのない税理士顧問契約の即時解除を認めた判例もあります(最判58.9.20判時1100・55)。

○契約委期間中の契約解除をどう防ぐか
 契約期間中の契約解除をどう防ぐかですが、前述したように顧問契約は、委託者側に解約自由の原則が認められていることを考慮すると、契約期間中の途中解約による違約金を定めた「違約金条項」を契約書に定めることでこれを抑止することができると考えられます。ただし、受託者側に信頼関係を著しく損なうような行為等があった場合は、「違約金条項」を設けても裁判上、認められなくなる可能性が高くなりますので、注意が必要です。

契約期間は明確に!

○契約期間の起算日と満了日は明確に規定しましょう
 契約期間について、「本契約の契約期間は、本契約締結日から〇年間とする」と規定している契約書をたまに見かけます。
 しかし、こうした規定のしかたでは、実務上、契約書の押印について、相手方より押印した契約書が送付され、これを会社で押印して返送するという方法がとられることがある以上、契約の締結日について、紛争が生じる可能性があります。
 また、契約の満了日についても、明確に規定しておかなければ、更新の拒絶等の失念や更新拒絶通知の日にちの計算が困難になるなどの弊害が生じてしまいます。
 こうした事態を防ぐためには、「本契約の契約期間は、〇年〇月〇日から〇年〇月〇日までの〇年間とする」と明確に規定しておきましょう。

委任業務の範囲と方法を契約書に規定するメリット

○紛争の防止とクライアントからの信頼の両方を得られて一石二鳥
 将来支給される年金額の試算や保険の見直しに関するアドバイスの提供であれば、比較的業務範囲は明確であり、クライアントとの間に業務範囲をめぐる認識の齟齬は生じにくいでしょう。
 しかし、家計の見直し相談など広範な領域にアドバイスが必要な業務に関しては、どの領域に重点を置いたアドバイスを行うのか、アドバイスだけではなく実行支援まで行うのかといった具合に、クライアントとFPの間に認識の齟齬が生じる恐れがあります。
 このような事態を避けるためにも、クライアントに提供する業務の範囲と方法を明確に契約書に規定しておきましょう。
 加えて、こうした規定を契約書に置くことで、具体的な業務内容をイメージすることができ、クライアントのFPに対する信頼を向上させることにもつがなるでしょう。
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